これからアルティメットを始める方、あるいはアルティメットをしている方はサイドスローについてはこんな投げ方をしてほしいと思う。
どんな投げ方なのかというと、人体の構造に無理のない、理にかなった投げ方である。
アルティメットに使う公式フライングディスクの重さは何gでしょうか?
答えは175g
これ実は野球の硬球より重いのである。硬球は150g以下。
野球のボールよりも重いフライングディスクを、
野球と逆の軸足で投げることになるので、より体をうまく使わなくては投げれないのである。
野球のピッチャーの軸足がアルティメットと同じであれば、大谷翔平や松坂大輔などは150キロを超える速球を投げることはできない。試しに左足を軸足にしてボールを投げてもらえればわかるだろう。
なぜアルティメットには理にかなったサイドスローの投げ方が必要なのか?
なぜサイドスローは体を上手く使った投げ方をしなければならないかというと、アルティメットの敵は相手ではなく、しばしば「自然」、風が敵となることがあるためだ。
強風が吹けばそれだけ強い力でフライングディスクを投げる必要が出てくる。
そのときに体をうまく使った投げ方をしなければ簡単に負ける。
非常に印象的だったのが2012年の大阪府堺市で行われた世界選手権である。
その時はウィメンズは優勝、ミックスは銅メダル、ではメンは?というと5位。
念願の日本開催でありながら何故メダルを逃したのか?は他ならない、風の影響だと考えている。
その日は決勝トーメントのスウェーデン戦で、Jグリーン堺の海風が荒れ狂っており、10メートルの距離もあのバズバレッツの選手でも投げれないようなくらいと思えばどれだけ強かったかが推定できるだろう。
その試合のスウェーデンの戦法はゾーンして、とにかく向かい風でも投げて、浮いたディスクを身長の高い選手にとらせるという、新人戦でよくある風景であるが、その戦法をとっていた。
対するバズバレッツは短いパスでも丁寧に回し、ジリジリと攻め上がっていたが結局暴風のためTOとなり、そのTOでロングシュート、無理やりシュートを打たれブレイクを許していた。
結果的にあの風でも投げれるスロー力が必要と感じ、なおさら理にかなった投げ方を行う必要があることを痛感した。
遠く強く投げれる理にかなったサイドスローの方法
ではどんな方法でサイドスローが強く、遠くに投げれるようになるかということ、答えはシンプルに
野球投げ
野球と同じように体全体をひねり、肩、肘、手首すべてを使った投げ方が必要となる。
ポイントは脇を空けること。
肘を体に近づけるのではなく、脇をボール一個分くらい入るくらいしっかりと空けておき、肘が自由に動かせる状態を作ることがポイントである。
そして野球と同じでボールを持っている指先や手首に力をいれるのではなく、手首や指をリラックスさせることが必要で、
より肘を自由度高く動かすことが強く、遠くにサイドスローを投げるコツである。
サイドスローを投げる際は肘を上げ、脇を空け、肘を優先的に動かし、あとから手首やディスクがついてくるイメージが重要である。