こちらの記事はフライングディスク競技のアルティメットを知った方にまず読んでいただきたい内容です。
アルティメットというフライングディスクを使用したスポーツには素晴らしい精神があります。
それはSpirit Of The Game(スピリット オブ ザ ゲーム)というアルティメットをプレイする上で最も重要な考え方、精神のあり方です。
アルティメットの他のスポーツとは違う、特殊な部分かもしれませんが、ルールブックにプレイの仕方やルールを説明する前段として、明確に精神性/考え方を盛り込み、記載されています。
アルティメットの大きな特徴の一つである、審判がいないことで、プレイヤーが審判も兼任して行うスポーツとなっているため、性善説が前提としてルールが設定されています。
具体的にはお互いが気持ちよくアルティメットを楽しむことができ、お互いが怪我などしないように気をつけ、且つ故意に反則は行わない前提で作れてるということです。
野球やサッカーやバスケなどのメジャースポーツのルールブックを見たことがある方はいるだろうか?
野球であれば勝つことを目的とする、と明記されている。
また勝つために審判を欺くプレーも行われており、例えばアマチュア野球界では2009年にキャッチャーミットを動かすな!キャンペーンなるものをわざわざ行わなくてはいけない事態にもなっている。
サッカーであれば、マリーシアという審判を騙す行為が推奨されている地域や常識となっている地域もあると聞きます。
ただし野球やサッカーやバスケがアルティメットに劣っている、という話ではなく、アルティメットの持つ精神性が私は好きなので、アルティメットを推奨したいというだけなので、そこは勘違いしないでいただきたい。
当然そのスポーツでしか経験できない素晴らしい体験があることは野球経験者である自分もわかっています。
アルティメットを始めた方がよく思うこと、アルティメットの人たちはとても優しい
アルティメットを始めた方が思う、アルティメットの第一印象としてよく聞かれるのが「アルティメットの人たちはとても優しい」ということです。
それはなぜかというと、実はルールブックにきちんと「初心者の人には優しくして、わからなければルールやプレーを伝えながら楽しめる様に促すこと」が明記されているからです。
このルールを実は知らずにはじめていたというアルティメット経験者の方も実はいるとは思いますが、、やはりSpirit Of The Game(略してSOTG)の精神があり、お互いが気持ちよくプレーするためにが大前提となっています。
相手を敬うプレーは他の団体競技でもよく見かけますが、逆にチーム内のコニュニケーションはどうでしょうか?
例えば試合中のチームメイトのミスに対してどんな声がかかるでしょうか?
相手にはクリーンでもチームメイトに対して、叱咤激励という名の罵詈雑言が飛び交うことも少なくないのではないでしょうか?
実はアルティメットは「お互いが」の中に、チームメイトも含まれており、仲間への叱咤激励(罵詈雑言)もしないことを推奨しています。
余談ですが暴言は直接浴びせられた相手のパフォーマンスを下げるだけでなく、それを聞いた周りのメンバーのパフォーマンスを下げていることがコロンビア大学かスタンフォード大学かベルリン大学の研究でわかっています。
確かに何事も相手に勝つことは嬉しいですし、重要なことでしょう。
しかしアルティメットにおいて、プレーする目的とはその場を全員が楽しめることが目的であり、勝敗とはただの結果でしかありません。
プレイヤーが審判も担っていることにより、目の前ので行われているゲームがより良いものにするためにゲームをコントロールする必要性があるのです。
アルティメットをやってみて、スポーツの楽しさを改めて感じられるかもしれない
私は野球を小中高とやってきており、高校3年の夏は関東近辺の県内でベスト8となるくらい、(監督は真剣に甲子園を目指していましたが)真剣に野球をやっていた身からすると、アルティメットの考え方が本当に素晴らしいと感じています。
スポーツは本来、人の人生をより素晴らしいモノにするために必要なものだと思います。
そのスポーツで心や体を壊すなんてことはして欲しくない、やってよかった、楽しい、そう思えるのが本当に素晴らしいスポーツだと思っています。
アルティメットが普及することで、このアルティメットの考え方も同時に普及され、我々の人生に彩りを与えるスポーツが増えれば良いと考えています。