前回の記事でドリルの意識を紹介したが、では具体的にどのようにドリル行えばいいか?をできるだけ詳しく紹介していきます。
スロードリルの人数は2人以上いれば行えます。
4人でも5人でもスペースさえあれば可能です。
昨日の記事では距離感を試合を想定し、ポジション別にやった方が良いと書いていましたが、まずは初心者に近い方を想定して書いていきます。
今回は3人でのスロードリルを想定します。
アルティメットのスロードリルを3人で行う時はポジションニングが重要
スロードリルはポジショニングが大事です。実戦を意識して行って欲しいのですが、初心者の方向けにシンプルにして説明したいので3人の距離は予め決めておきましょう。まずは10メートルの距離で、正三角形をつくります。
距離は10メートルでなくても良いですが、距離感を守る意識が重要ですので予め距離を決めましょう。
次に走る方向、投げるスローを統一します。
バックハンドスローのオープンスペース側(スローワーが右利きであれば、スローワーから見て左手側のレシーバーがスローワーの左手側のスペースに走る)
スローの周り方は1周目は右利きバックハンドのオープンスペース、2周目は反対周りで右利きサイドスローのオープンスペース、3周目は右利きバックハンドスローのインサイドスペース(なのでそのまま同じ方向で)、4周目は右利きサイドスローのインサイドスペース、5周目はハンマースローの順で行うと良いでしょう。
ディスクのもらい方コツは必ずカットを踏むこと、カットとはディスクをもらう場所と逆方向に強く踏み込み、切り返してもらいにいくことを指します。
アルティメットのオフェンスの基本はいかに点をとるか?ですのでいかに点をとる動きをして、ダメであればその逆、つまりミートする、というのが基本になります。
そのためオープンスペース、インサイドスペースにもらいにいくとはゴールとは逆の動きになりますので先にゴールに向かう動きをしてからもらうためにももらいたい方向と逆にカットを踏むことを意識してください。
また逆側にカットをふむ理由としてはもらうスペースを広くする意味もあります。
アルティメットはオフェンス有利ではありますが、その分ディフェンス側はより狭いスペースにオフェンスを追い込むことを基本としますので、オフェンス側はなるべく広いスペースでプレーするとTOの確率を低くすることができます。
以上、2点の理由から、もらう方向とは逆方向にカットを踏んでもらいにいきましょう。
スローのコツはこのあと書いていきます。
アルティメット練習メニュー
3人ドリルのスローのポイント
3人ドリルは2人で行った対面スロー練習の実践の場だと考えてほしい。
レジーバーを二分割してどちらに投げる方法を以前の記事[アルティメットの応用の効く基本中の基本のスロー練習メニュー]で紹介しているので見ていない方はさくっと目を通すと良いでしょう。
レシーバーが走り込んでいる先のスペースに対して、(いわゆるリード)
二分割してどちらに投げるかを考えて投げましょう。
考えている余裕がなければ自分が投げなければいけないスペースは、
レシーバーの右手なのか、左手なのかを意識しましょう。
投げる際にレシーバーの「右手!」のように声に出して意識づけすると無意識で行うことが出来るようになります。
レシーバ側のもらい方の実戦にするためには、
1:一歩目の角度
2:走る角度
3:タイミング
上記3つを意識してください。
アルティメットのオフェンスは角度であると言われています。
理由はアルティメットがパスを繋がなければ点を取れないスポーツ、つまり自分でコントロール出来ない他人との意思疎通が必須だからです。
簡単にいうと、レシーバーが予め決められた動きをする、その動きに対しスローワーがレシーバー側も予め共通認識のあるスローを選択することでパスの成功確率を高める必要があります。
お互いわかっている状態でどれだけプレーできるか?が重要ということです。
そのため1の角度は非常に重要であり、お互いがどのプレーを選択しているのかをわかりやすくするために必要な意識です。
また角度の重要性としてはアルティメットは進行方向と逆の動きをしながらディスクをつなぐ必要があり、よりゴールを向きやすい状態でディスクがもらえるかが重要です。
例えばスローワーに向かってまっすぐミートするとディスクを保持した後、ゴールエリアを向くのに時間がかかります。ディスクに対して90度といいます。
しかし45度やもっとゴールエリアを向きやすい角度でもらえるとシュートチャンスが生まれますのでレシーバーが走り出す一歩目の角度が重要となります。
1と2も角度の話でしたが、別の話としてまずは一歩目の踏み出す角度を意識、続いて走る角度を意識してもらえたらと思います。
3つ目はタイミング、これは言わずもがなですがアルティメットはパスをつないで点をとるスポーツのため、タイミングが合わなければパスをつなぐことは出来ません。
レシーバーのタイミングのポイントはたった一つで、
「スローワーが投げやすかったか?」 です。
実際の試合で覚えがある人も多いと思うが、せっかくもらいに行ったのにスローワーが投げてくれなかった経験はないだろうか?
レシーバーがスローワーのせいだと思うのはではなく、なぜ投げれなかったのか?
タイミングなのか、角度なのか、距離なのか、あるいはシュチュエーションなのか、をレシーバー側の責任として考え、スローワーとすり合わせをすることが非常に重要です。
アルティメットはパスをつなぐスポーツで、パスをつなぐ以上は、2人以上の選手が関わることとなります。
そのため必ずコニュニケーションが必要です。 相手のせいだ、と思う思考方法はコニュニケーションを断絶させます。
ですのでレシーバーはスローワーのタイミングを掴むために、よくすり合わせをしタイミングを合わせていくことが重要です。