フライングディスクを使った世界公式競技12種目のうちの一つ アルティメット。
当然その競技特性に合わせたトレーニングをする必要があり、
少なからず10年ほどアルティメットをやってきた立場から必要なことを書いておく。
アルティメットは究極のスポーツと言われている(自称?)ためスポーツの基礎的な要素が必要とされる。
具体的には走る、投げる、飛ぶ、の3つの要素である。
アルティメットはどんな特徴を持つスポーツか?
アルティメットはフライングディスクを使用したチームスポーツで
走る、投げる、飛ぶ、の3要素が組み込まれた究極のスポーツであるというところからこの名が冠されている。
この名の通り運動の基本要素の3つのを高めることが必要になる。
アルティメットの特徴として、身体接触が禁止されているため、相手より走ることがオフェンスでもディフェンスでも重要となる。
またオフェンスにおいては走るだけでなく、ディスクを投げて、飛んで、捕るという動作が必要なる。
アルティメットの基本の動きに合わせたトレーニング
走る
アルティメットにおいては何よりも走ることが大事。
走れなければ点を取れない⇨勝てない、走れなければディフェンスでTOを起こすことが出来ない⇨勝てない
走れなければ一生勝つことは出来ないと言っても過言ではなく、
日本のTOPチームほどよく走っている現状だ。
走るトレーニングでオススメしたいのがシャトルランだ。
シャトルランとは目印を地面に40〜50mほど離して、その間を走って往復するトレーニング
これはオフェンス時に必須な動きであるが、シュートを狙ってエンドゾーンに走ってもスローをしてくれないケースがある。
その場合はスローワー(ディスクを持った人)に向かう動きをするので、
エンドゾーンへ合わせる⇨スタックへ戻る⇨エンドゾーンへ合わせる⇨スタックへ戻る
のように何度も往復することになる。
ディフェンス側を想定すると一片が10〜15メートルくらいで正方形を作り、
一片を走る際は直線ダッシュ、角で切り替えてサイドステップ、角で切り替えてバック走、
角で切り替えてサイドステップ
のようにディフェンスでオフェンスについていくためにどんな体制でも正確に走っていく必要がある。
投げる
スローを投げれなくては一生点を取れないと言っても過言では無い。
スローは別記事を読んでもらえるとわかるかと思うが、強いスローを投げることを意識して
ロングスローなど距離を取った状態で投げる癖をつけよう。
実はアルティメットは野球とは違い、軸足が逆になるのである。
右利きの場合は左足が軸足、左利きの場合右足が軸足となる。
軸足が違うことで、投げづらい分、強いスロー/ロングレンジを練習して距離を伸ばすことを意識しよう。
飛ぶ
アルティメットの最大の見せ場とも言えるのが空中戦だ。
フライングディスクが投げられ、独特の滞空時間の際に起きるのがオフェンスとディフェンスの空中戦であり、一枚のディスクを何人かで取り合うのだ。
必須項目はスクワットである。
身体の筋肉の約7割分を保有する太ももを鍛える必要がある。
最初は自重でもOKだが、自重ではあくまで怪我予防にしかならない。
そのため体重以上の負荷を体にかける必要があるのでジムに通いましょう。
月額支払うのが厳しければ、近所の公共施設のトレーニング室で。
アルティメットは運動以外の必須トレーニングがある
実はアルティメットはスポーツでありながら、運動以外の面もトレーニングする必要がある。
それは 議論する ことが必須なのだ。
どういうことかと言うとアルティメットはWFDF(世界フライングディスク協会)の管轄で行われる国際大会やJFDA(日本フライングディスク協会)の大会には審判がいないことがルールブックに明記されている。
じゃあどうやって試合してんの??となるのが当たり前だが、これは選手自らが試合がうまく運ぶように審判(第三者的視点)の役割も担いながら、時に議論しながら
まさに試合を作っていくのである。
アルティメットが他のスポーツと一線を画する理由はここにあると思っていて、
今までスポーツは他人や自分と競争し、その上で相手に勝つことが大事だという価値観が、
ルール上全く違う文脈でスポーツを捉えていかなくてはいけないことで、
スポーツとは何か?
この点も考えることが出来るのがフライングディスクを使った究極のスポーツ、アルティメットなのである。