スポーツ

発足して間もないチームが行うべきアルティメットのオフェンス練習メニュー

4月、毎年毎年この時期になると、今まで大学にアルティメットサークルがなかった大学から、いきなり新しくサークルが作られていることがある。

アルティメットはそのほとんどが大学から始めるケースが多く、
今回はそんなアルティメットサークルが発足して間もないチームに必要な考え方と練習メニューを紹介した。
 

そのまま実践してもらっても良いし、必要なところだけ切り取って、実践しても良いし、
すでに取り入れているチームは改めてなんのためにその練習をしているのか?そもそも論的に振り返っても良いだろう。

やるべきオフェンスメニューはアルティメットの勝利の方程式から考える。

そもそもアルティメットの勝敗を決するのは1点だけでも相手と差をつければ良い。

そのためアルティメットにおける勝利の方程式は、下記のようになる。
①オフェンスで点を取り続け、相手ディフェンスに付け入る隙を与えない(キープするって言います)
③逆にディフェンスでTOをもぎ取り、点を取る(ブレイクするって言います)

となる。そして試合時間が終わる瞬間に1点差だけつけば勝利となる。


そのため勝つためにはオフェンスで点を取り続ける必要があることがわかる。

当然ながら点を取り方にはたくさんの考え方があるが、私の考えではいかにシンプルに点を取るか、最も効率よく、点を取るか?を最も重要視しているので そのための練習方法を紹介する。

3つある。

これだけはやるべきオフェンスメニュー3つ/バーティカルスタックの場合

対面パス
45度ミート
シュート

まずこの3つはすべき。

数ある練習メニューの中で、この3つを選んだ理由は一つ。

アルティメットの勝利の方程式を実現するには、
より迅速に簡単にフライングディスクをゴール方向、つまりコートの縦方向に運ばなくてはいけないから。


シンプルに点を取るとはいかにゴールに直結するか?を突き詰める作業であるからだ。


対面パス

2箇所に分かれ、スローワーに対して、レシーバーがスローワーとは反対方向(試合ではゴール方向ということ)に一旦走り、切り返して(これをカットを踏むという)スローワー方向へ走り(これをミートするという)、スローワーは向かってくるレシーバに対して、スローをする。
スローワーは今度レシーバーとなり、先ほど同じように奥へカットし、ミートする。意識するのはスローワーはなるべくレシーバーの胸の位置に投げること(低いと取りづらく、足が止まるし、高さ的にもダイブカットもしやすくなってしますから)を意識して、レシーバーは出来るだけ足を止めずに、前で取るようにする。これは簡単なようで超難しい基本中の基本。

45度ミート

対面パスの発展系で、レシーバーの走るコースがサイドラインに向かって45度の角度で向かう練習だ。

動きは先ほどの対面パスと基本同じようだが、サイドラインに対して45度でディスクをもらいにいくのは、(アルティメットの点の取り方の考え方に立ち返るとわかる)
シュートが打てないからミートすることになるわけで、ミートしたら次は絶対にシュートしたいわけだ。

45度でもらいに行くのには振り向いてシュートを打ちやすいというメリットがあるので、
アルティメットはシュートで点を取るスポーツだと思って、点を取るために今この行動をとっていることを意識して、その行動が上手く行けば、その次に点に繋がったか振り返るようにしよう。

これはありがちなのだが、ただミートでもらうだけになるので、そのディスクのもらいかたで本当にシュートが打てたのか?を思い出す癖があると改善は早いと思われる。


シュート

バーティカルスタックとホライゾンタルで練習方法が異なる(なぜかというと活用したスペースが違うから)ので採用しているオフェンスに合わせてシュート練習をしてほしい。

ここではバーティカルスタックの場合を取り上げる。

バーティカルスタックとはディスクを持っている1名を除いた6名が相手ゴールから自陣エンドまで縦に並ぶ陣形を取る。ゴールに一番近い人から順番に並ぶイメージだ。
バーティカルスタックの場合は、コート真ん中に人が集まるので両サイドライン側に大きなスペースがある。

バーティカルスタックのシュート練習の一つはうスローワーが両サイドラインに立ち、レシーバーはスローワーの投げたいところに走ってゴールを狙う。

スローワーは次にレシーバーとなって走り、スローワーはディスクを投げ、これを繰り返す。

シンプルに点を取るための3つの練習の重要なポイント

この3つの練習のポイントとしてはスローワーの得意なところ、
(初心者であれば投げられるところ)をレシーバーが狙うことが非常に重要である。

これは常に練習で話してほしいのだが、アルティメットは走れるコース、投げれるコースが決まっていないので、プレーは常に曖昧さが伴うこととなる。

そのためシュートの確率を上げていくためには
スローワーとレシーバーの意思疎通、いわゆる阿吽の呼吸が出来ている状態が当事者の2人だけでなく、
チーム全体でその2名を活かす動きをしているのか?が非常に重要になる。

曖昧さを回避する答えが、得意なプレーをお互いが狙い、チームがそれを理解してベストな一手を選んでいくことだ。

以上、まず3つのメニューをなぜする必要があるのか?この場で取り上げたのか?を思い出し、
地道にスローワーとレシーバーでコミュニケーションを取りながら、
自分達だけの確率の高いシンプルな点を取るプレーを考案してほしい。